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国産墓石の正しい情報

「お墓はどこで建てても同じ、違うのは値段だけ!」なんて思っていませんか?

一見すると同じように見えるお墓でも、実際のところは、
石の種類から設計・構造、加工・施工に至るまでのすべてにおいて、
石材店ごとに、出来上がってくるお墓は大きく違うのですが、
一般消費者の方々から見れば分かりにくい商品だけに、
「違うのは値段だけ!」ということになるのかも知れません。


同じ銘柄の石でも、見た目や品質が異なる。

お墓は日用品や工業製品の様に、ライン化されたシステムの中で、
金太郎飴のように同じ製品がいくつも出来上がってくるというものではありません。

大地の自然から採掘された石という天然素材を石職人の手によって、
素材の選定から加工までを一つ一つ、つくり上げていく製品です。

これは、国産墓石だけに限らず、中国産墓石であっても同じです。

それゆえ、厳密に言えば同じものは二つとしてありません。

素材の良し悪しや、石職人の技術レベルによっても異なりますし、
墓石の加工に携わる者や工場が、どこまで製品レベルを追求するかにもよります。

これは、食材や料理と少し似たところがあります。

お米にコシヒカリやササニシキなどのブランド米から、
カリフォルニア米、タイ米、中国米があるように、
石にも「庵治石」や「大島石」などの国産ブランド銘石から、
インド産、中国産などの外国産石材まで数多くの種類があります。

コシヒカリと中国米とを、どちらが美味しいかを食べ比べたら、
おそらく、ほとんどの方は味の違いが分かるかと思います。

それは、多くの日本人は美味しいお米の味を
知っているからです。

また、マグロ一匹の中には「大トロ」「中トロ」「赤身」があるように、同じ石でも、「大トロ」「中トロ」「赤身」の様に取り口によって品質が異なります。

普段から見慣れているマグロでも、大トロと赤身の区別はつきますが、
大トロと中トロの境目あたりの区別は中々見分けがつかないかと思います。

これが、石だったら大トロと中トロの境目どころか、
大トロと赤身の区別も消費者には見分けがつかないでしょう。

結果、大トロと言われて買って、実は中トロだったりして...

同じ銘柄の石であっても、「石目」や「色目」などの違いで、
品質や値段が大きく異なることをしっかり認識しておく必要があります。

例えば、A社、B社、C社の3社の石材店に見積もりを依頼し、
「大島石特級墓石 100万円」というサイズも値段も同じ見積もりが出たとしても、
出来上がってくるお墓は、A社、B社、C社とも全く異なります。

では仮に、A社:120万円、B社:100万円、C社:80万円ならどの石材店を選びますか?


パッと見たら同じように見えるお墓でも実際は違う。

普段から「お墓をじっくり見たことがある」という消費者はさほどいないでしょう。

いざ、お墓が必要となった時に、石材店の営業マンから話を聞いたり、
あわてて、インターネットなどから情報を入手するというのが一般的でしょう。

基礎工事の工法、各部材の接合方法、カロート(納骨室)の構造、
お参りやお手入れがしやすい設計になっているかなど様々な違いがあります。

お墓の地震対策にしても様々な工法があります。

中には、実際地震が起こった時に、ほとんど効果がないものもあります。

石の良し悪しも大切ですが、
設計・構造・施工はもっと重要です。

いくら良い食材を使っても、料理人の腕が悪ければ
美味しい料理はできません。

お墓も同じです。

見た目の美しさももちろん大切ですが、長きに渡り使用するものだけに、
耐久性・安全性・機能性等の構造に優れたお墓を選ぶことが最も重要です。

それには、やはり石材店選びにつきます!


お墓の最大の主役は建立者ではなくご遺骨。

お家はそこに住む人のためにあるものであり、
料理はそれを食べる人のためにつくるものです。

大金を払って、せっかく買った家が雨漏りがしたり、
すきま風が入ってきたりしたら、あなたはどうされますか?

ふんぱつして、テレビによく出ているシェフが経営する高級料理店に行ったものの、出てくる料理がことごとくハズレであったらとしたらムカつきますよね。

お墓も、見た目の美しさやお参りのしやすさなど、
建立者の要望に沿ったものであることはもちろん当然です。

しかし、お墓の最大の主役はご遺骨なのです。

ご遺骨があるからお墓を建てるのです。

生前に建てるお墓も、いずれそこに自分自身が入るためのものです。

そうでなければ、お墓ではなくモニュメントです。

その主役であるご遺骨を納めるところをカロート(納骨室)と言います。

あなたの大切な方が永い眠りにつく場所なのです。

もしかしたら、将来あなたが眠る場所なのかも分かりません。

実は、このカロートこそが、お墓にとって最も重要な場所なのですが、
お墓の外側からは、この中の状態を確認することができません。

雨漏りがしていても、仏様は何も言ってくれません。

この見えないカロート部分を、どのような構造で設計してくれるのかも、
お墓の建立を依頼する石材店を決める大きなポイントになります。

当然、価格は若干高くなりますが、それ以上の値打ちはあると思います。

このように、「お墓はどこで建てても同じ、違うのは値段だけ!」ではありません。

すなわち、「国産の高級墓石を買えばすべて安心」ではないのです。

日本国内のどこの料理店で食事をしてもすべて美味しいでしょうか?

お墓も例外ではありません。

ただ、食べ物と違い、お墓は一般消費者にとって分かりにくい商品だけに、
ついつい、値段だけで判断してしまうのかも分かりません。



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